内臓脂肪が多いのかを確認する方法
内臓脂肪が多いのか少ないのか?肥満が気になり出したり、痩せているのにお腹がぽっこりしだすと、どの程度のものなのか知りたくなるところです。
顕著に脂質異常が見られない状態では医療機関に行くことを躊躇しがちですが、隠れ肥満に至る内臓脂肪の蓄積もあることから様々な角度を通して内臓脂肪の度合いをチェックすることが必要です。
日本肥満学会の定義などから内臓脂肪をチェックしてみましょう。
ウエストサイズ
内臓脂肪の過多はウエストサイズからおおまかにチェックできます。男女とも以下のウエストサイズの数値が上回ると危険信号と言われています。
男性→ウエスト85p以上。
女性→ウエスト90p以上。
正確さを重視した測定法になると医療機関での体成分分析機を用いた検査を受けるのが理想です。この機械では内臓脂肪の面積を算出して数値化しますが、厚生労働省の指針によると100平方cm以上を内臓脂肪の蓄積が過剰であると判断しています。
この実寸とともに、実際にお臍周りの内臓脂肪が集中する腹部をつかむチェック方法もセルフチェックにおいて簡単な目安となります。
皮下脂肪肥満タイプ
掴んでみると厚みのある肉感があるがお腹が出ていない。
内臓脂肪肥満タイプ
お肉が掴めることが出来ないのに下腹部が全体的にふっくらしている。
下脂肪肥満と内臓脂肪肥満の混合タイプ
厚みのあるお肉が掴め、更にお腹もポッコリしている。
更に厳密にみるための数式もあります。この計算式によって出た内臓脂肪数によって判断します。
ウエスト÷(脂肪をつまんだ時の厚さ+脇腹をつまんだ時の厚さ)=内臓脂肪
標準→17未満
過剰→17以上
BMI
日本肥満学会の定義→BMI125以上
海外の定義→BMI130以上
体脂肪率
男性→25%以上
女性→30%以上
体組成計のレベル
最近では体組成計機能のついた体重計が一般家庭でもごくあたりまえに置かれるようになりましたがこちらにおいても十分に数値からレベル判定ができます。
大手医療機器メーカー・タニタでは次のような判定基準を設けています。
内臓脂肪のレベル数値
9以下→標準
バランスの良い食事や運動習慣などをこれまでどおり継続して行う必要性があります。
10〜14→やや過剰
普段の生活に適度な運動習慣を取り入れたうえでカロリー制限を行い、標準ラインまで体重を落とすように努力します。
15以上→過剰
運動、食事制限など具体的で明確な取り組みが必要です。医療機関の受診を推奨。
特にレベル数値が15以上のケースでは医師のカウンセリングをうけて、しっかりとした指導のもとで食事制限と運動のカリキュラムをこなすことがお勧めです。
メタボリック症候群の診断基準と照らし合わせるチェック方法
内臓脂肪面積→100平方センチメートル以上
腹囲・男性→85p以上、女性→90p以上
空腹時血糖値→110r/dl以上
収縮期最高時血圧→130oHg以上
拡張期最低時血圧→85 oHg以上
中性脂肪→150r/dl以上
HDLコレステロール→40r/dl以上
ライフタイルから鑑みたセルフチェック事項
次にあげるチェックリストは内臓脂肪を増加させる要因ともいえるライフスタイルです。2つ以上あり、そのスタイルが長期に亘る場合は要注意です。
飲酒、喫煙習慣がある。
寝不足が続くなど睡眠時間がきちんと確保されていない。
3食きちんと食べていない。
デスクワークなど毎日同じ姿勢で過ごす時間が長い。
お肉や脂っこいものが大好きで野菜をあまり食べない。
甘いお菓子に目がない。
パンや白米など炭水化物系が好きで人より量を多く食べている。
ラーメン、カレーなど食事が常に同じもので一巡している。
夜8時以降でも飲食習慣がある。
水分をあまりとらない。
早寝早起きとは真逆の生活スタイルである。
排便習慣がなく常に便秘がち。
運動習慣が全くなく歩くことさえもあまりない。
自分の内臓脂肪の量が少なかったからといって、安心しているのは禁物です。沢山の食の誘惑が多く可動領域が狭まっている昨今では、誰しもが内臓脂肪量を増加させる機会に常日頃から取り囲まれているからです。
1日の標準摂取カロリーを意識しつつ、運動と食事の両面から過剰に蓄積した内臓脂肪を燃焼させていきましょう。また筋肉を付ける運動習慣を持たないと、食事のみで頑張っても効果が著しく半減します。